藤原文太の愛車 GC8 が入庫しました!!

今回当社に入荷した WRXタイプR STI バージョンV は市販車でありながら、WRC(世界ラリー選手権)グループAの競技規定が生み出したレーシングカーと同等のスペックを持つスペシャリティスポーツクーペモデルです。漫画【頭文字D】の主人公 藤原拓海 の父親である藤原文太が AE86 から乗り換えた車両としても有名です。

文太のインプは純正のグレー色からブルーにオールペンされています。
イニシャルDの影響で純正色からブルーにオールペンされた個体が多く見受けられ、文太仕様にされたバージョンVが多いイメージです。このグレードにWRブルーの設定が無い事も起因しています。
そのような市場心理の影響を受けずフルオリジナルを維持し、しかも無事故で大きな板金歴もない状態で存在している稀有な個体です。

当時のスバルはEJ20エンジンのチューニングをかなり煮詰めていたため大幅なトルクアップは難しい状況だったので、バージョンVでは操縦安定性と空力の向上を軸に据え開発が行われました。

ブレーキやエンジン冷却の効率化とCd値(空気抵抗)を劇的に低減させた新デザインのフロントバンパー&グリルを採用

高速時やコーナリングでのスタビリティーに効果が見込まれる大型Rスポイラーを採用

インプレッサWRX STIの代名詞ともいえるエアスクープ付きボンネットはアルミ製を新たに採用

ボディ剛性の向上と足回りの最適な軽量化、GC8では初めて倒立式ストラットを採用

この個体が生産されて長い年月が経過しているのにもかかわらず、これだけの車輛状態を確保できているのは当時のスバルの一台当たりの生産コストが高い事も起因していると思われます。

タイヤはブリヂストンのポテンザが採用され、強力なグリップを得ました。
コーナリングスピードは量産車最強クラスです。

標準モデルのWRXよりもブレーキローターを17mm大型のものに変更し制動力強化を狙っています。

これ以上の出力/トルクアップチューニングはエンジン自体の根本的な変更以外に難しいと言われていたEJターボエンジンですが、少し改良されています。吸気ポート、カムプロフィール、インジェクターの変更により低中速トルクの増加されトルク谷がより理想的な形になり加速性能とふけ上りがより良くなっています。

トランスミッションは標準的なモデルよりも40mmストロークが短くなるスーパークイックシフトが採用されています。

ここ数十年間で車の部品パーツの中で一番性能が向上したのは『タイヤ』とも言われています。
当時のタイヤスペックからは比べ物にならないほど向上した現在のハイグリップタイヤを昔のスペシャリティスポーツカーに装備して走るのも楽しいと思います。

インプレッサ WRXタイプR STI バージョンVと言えばブリヂストンのポテンザを装着したいですが、非常に高額ですね。