スポーツカーを諦めたくないファミリーにVABという選択

2014(平成26)年8月25日〜2019(平成31)年12月23日の期間にSUBARUが製造販売したスポーツセダン

WRXはWRC(世界ラリー選手権)参戦の為に作られたインプレッサWRXを起源としています。

この車両の為に専用設計したシャシーではなく4代目インプレッサを改良したレヴォーグと同じプラットフォームを採用しているという事もあり大幅なコストカットに成功しています。スポーツカーというよりは4ドアセダンファミリーカーをチューニンングしたような感じです。

そう聞くと・・・ちょっと何んだかなと思われるかもしれませんが、コストカットは今のスポーツカーユーザーにとっては必須の項目です。お金をかければ35GTRやNSX、90スープラのような車両をスバルだって開発できます。
400万円台のスポーツカーでこれだけの装備、走り、風格を纏えたVABはメーカーの訳のわからん拘りを捨てて100%ユーザー側にたったスバルの素晴らしい販売戦略だったと思います。

ちょっと足は硬めですが、従来のスポーツカーに比べると圧倒的に乗り心地がよくマットな感じです。
赤ちゃんにも優しい仕様です(私の勝手な感覚)従来のインプレッサWRXで赤ちゃんを搭乗させるのは拷問です。
縦揺れが酷いので、首がイカれてしまいます。
私が100km高速道路を走行して実質燃費を計算したところリッター14.3kmまでは伸ばすことができました。
高剛性にも関わらずこれだけ燃費を伸ばせるのは熱効率は勿論のこと電スロやギヤ比、細部に至るまで妥協せず突き詰めたスバル開発陣の技術力の高さと丁寧なお仕事を感じることができます。

レヴォーグのプラットフォームなので、積載能力も十分で、運転者以外の同乗者も乗りにくさやスポーツカーに苦手意識があるユーザーの目線にもたった設計がなされています。

ボディの気密性と剛性の高さには定評があります。
OPの純正エアロは精度が高く、ボディとエアロの間は爪が入る隙間もない程の出来です。
激しくぶつけた場合、板金修理のツラ合わせはなかなか難易度が高そう、板金屋泣かせの車両です。

唯一燃費を語れるハイパワー4WDターボ車両です。
本当に燃費が良いので割とリーズナブルに所有することができます。

弱点も改善されています。
持病のようなタペットカバーからのオイル漏れや2次エアバルブの致命的な故障は見られないですね。
おそらくかなりレベルの高い水準にあると思います。
まさにEJ20エンジンの完成型!

スポーツカー!!・・・ではないですが、スポーティカーのカテゴリーに入れるには戦闘力がありすぎる。
渋い位置付けの一台です。(私見)